ADHDの忘れ物対策は主に3つ!忘れ物の原因も含めて詳しく解説

発達障害

あなたは、

  • ADHDの忘れ物対策が知りたい
  • なぜADHDだと忘れ物が多いのか知りたい
  • 子どもがよく忘れ物をするけれど、ADHDかどうかを知りたい

とお悩みではありませんか?

結論から言うと、ADHDの忘れ物対策は、主に3つです。

  • 必要なものを書き出してチェックリストを作る
  • 忘れ物防止のアプリを使う
  • 普段から物の置き場所を決めておく

この記事を読むことで、ADHDの忘れ物対策や、ADHDの人が忘れ物をする原因などが分かります。

また、「自分の子どもがADHDかもしれない」と思ったときに調べる方法や、ADHDと分かったときの対処法も理解できるでしょう。

この記事では、

1章でADHDの忘れ物対策は主に3種類
2章でADHDの人が忘れ物をする原因
3章でお子さんがADHDかもしれないと思ったときに調べる方法
4章でADHDのお子さんに対してやってはいけないこと
5章でお子さんがADHDだと診断されてからの対処法

について、詳しく解説します。

この記事を読んで、お子さんへの忘れ物対策をさっそく実践していきましょう。

1章:ADHDの忘れ物対策は主に3種類

結論から言うと、ADHDの忘れ物対策は、主に3種類です。

  • 必要なものを書き出してチェックリストを作る
  • 忘れ物防止のアプリを使う
  • 普段から物の置き場所を決めておく

それぞれ説明します。

1:必要なものを書き出してチェックリストを作る

忘れ物対策の1つ目は、必要なものを書き出してチェックリストを作ることです。

ADHDの人はワーキングメモリーの弱さがあります。

ワーキングメモリーとは、短い時間に脳の中で情報を記憶して処理することです。

言い換えると、ワーキングメモリーが弱い人は、頭の中で記憶することが得意ではありません。

そのため、頭の中ではなく、外で記憶させることが必要です。

頭の外で記憶させるための方法の1つが、必要なものを書き出してチェックリストを作ることです。

チェックリストを作ったら、お子さんと保護者の方が目につきやすい場所に貼っておきましょう。

貼っておくだけではなく、毎日見ることが大切です。

2:忘れ物対策のアプリを使う

忘れ物防止のアプリを使うことも対策の1つです。例は以下の2つです。

  • TODOリストアプリ
  • リマインダーアプリ

それぞれ簡単に説明します。

1:TODOリストアプリ

その日に持っていくものや、やるべきことをスマートフォンに入力すると、それがホーム画面に表示される仕組みのものです。

主なものとしては、アシストガイドやることカードなどがあります。

気になる方はチェックしてみてください。

2:リマインダーアプリ

その日に持っていくものや、やるべきことをスマートフォンに入力すると、指定した時間にアラームで知らせてくれるアプリです。

「朝(夜)〇時に学校に行く準備をする」と入力すると、その時間にアラームがなるため、準備を忘れずに行えます。

主なものとしては、Google ToDo リストや、iPhoneのリマインダーアプリがあります

忘れ物防止のアプリにはさまざまな種類があるため、お子さんが使いやすくて、忘れ物を防ぐ効果が高いものを選びましょう。

【コラム:忘れ物を探せるアプリもある】

スマートフォンのアプリの中には、忘れ物を防ぐだけではなく、忘れ物を探せるものもあります。

家電量販店やネット通販などで購入できる、「スマートタグ」とスマートフォンを連携させて使うアプリです。

家の鍵や財布などの持ち物にスマートタグを取り付けることで、スマートフォンと接続されます。

しかし、距離が離れると接続が切れてしまい、アプリが「スマートタグを紛失した」と認識して、スマートフォンの通知を鳴らします。

スマートフォンの位置情報を見ることで、接続が切れた場所を把握できるため、紛失した場所を探せて便利です。

こちらのサイトに、さまざまな商品が紹介されています。

気になる方は、チェックしてみてください

3:普段から物の置き場所を決めておく

普段から物の置き場所を決めておきましょう。

物の置き場所が決まっていると、必要なものをすぐに取り出せて、ランドセルや通学カバンに入れやすいからです。

主な例は、以下の2つです。

【家の鍵】

下駄箱の上に鍵専用の箱を用意して、外出から帰ったらそこに入れるようにする。

【タブレット端末】

学習机やリビングのテーブルなど、本人が分かりやすい場所に置く。

専用のトレイを用意しておくと、より分かりやすい。

このように、普段から物の置き場所を決めることは、結果として忘れ物対策になります。

2章:ADHDの人が忘れ物をする原因

ADHDの人が忘れ物をする原因は、以下に示した3つの特性です。

  • 不注意
  • 多動性
  • 衝動性

ADHDの人は、脳の中で集中力や注意力をつかさどる部分の働きが弱いために、このような特性があります。

そのため、外出の準備中でも、他に気になることがあれば、それに気をとられて準備を中断することが多くあります。

こちらは、ADHDのお子さんが忘れ物をしてしまう行動パターンの一例です。

  1. 自分の部屋で、学校に行く準備をしている
  2. リビングから楽しそうな声が聞こえてくる
  3. 楽しそうな声に気をとられてリビングに行く
  4. 結果として準備が中途半端に終わってしまう

集中力が続きにくく、不注意な面があることから、ADHDの人は忘れ物が多いと言われます。

3章:お子さんがADHDかもしれないと思ったときに調べる方法

もしもお子さんがADHDかもしれないと思ったとき、調べる方法は以下の2つです。

  • セルフチェックを行う
  • 医療機関を受診する

それぞれ解説します。

1:セルフチェックを行う

医療機関や教育機関などのホームページではさまざまなセルフチェックが掲載されています。

例としては以下の2つです。

医療法人社団益友会どんぐりクリニック|ADHD(注意欠如・多動性障害)の特徴

ベネッセ教育情報|子どもの「ADHD」(多動性障害)の症状は?セルフチェックでプレ診断

しかし、チェックリストはあくまでも簡易的なものです。

正確に調べるためには、医療機関を受診して診察や検査を受ける必要があります。

2:医療機関を受診する

ADHDかどうかを確実に調べるためには、医療機関の受診が不可欠です。

ADHDは発達障害の1つであり、アメリカ精神医学会が定めた診断基準・「DSM-5」が示されているためです。

診断基準を満たすための主な判断材料を以下に示しました。

  • 医師による問診
  • 受診時の行動観察
  • 心理検査

これらを通じて、診断基準を満たしていると判断されると、ADHDの診断がくだされます。

お子さんの場合、受診先は主に以下のとおりです。

  • 発達障害の専門外来がある小児科
  • 小児神経科
  • 児童精神科

どの病院がよいのかが分からない場合は、かかりつけの小児科医に相談してみましょう。

4章:ADHDのお子さんが忘れ物をしたときにやってはいけないこと

ADHDのお子さんに対して、「忘れ物をしたときにやってはいけないこと」は、主に以下の2つです。

  • 忘れ物を責める
  • 罰を与える

それぞれ簡単に説明します。

1:忘れ物を責める

保護者の方も、忘れ物を見て焦ったり困ったりしますが、一番困っているのはお子さんです。

責めるだけでは、忘れ物を減らせません。

責めることで、お子さんは自信をなくしたり、自己肯定感を下げたりしてしまいます。

2:罰を与える

好きなゲームや動画を禁止するといった、罰を与えることもよくない方法です。

罰を与えても、忘れ物は減らせません。

罰が怖いあまりに、忘れ物をしたことを隠す可能性もあります。

5章:お子さんがADHDだと診断されてからの対処法は5つ

医療機関を受診した結果、お子さんがADHDと診断された場合の対処法は、以下の5つです。

  • カウンセリングを受ける
  • 各種トレーニングを受ける
  • 環境を工夫する
  • 薬物療法を受ける
  • 福祉サービスを利用する

それぞれ説明します。

1:カウンセリングを受ける

医師やカウンセラーによるカウンセリングでは、悩みや困りごとを聞いてもらったり、対処法に関するアドバイスを受けたりできます。

カウンセリングを受ける中で、お子さん、もしくは保護者の方が、自分自身で対処法を見つけることもあるでしょう。

2:各種トレーニングを受ける

お子さん自身や保護者の方が、各種トレーニングを受けることも、対処法の1つです。

主なトレーニングは、以下の2つです。

  • ソーシャルスキルトレーニング
  • ペアレントトレーニング

それぞれ説明します。

1:ソーシャルスキルトレーニング

ソーシャルスキルトレーニングとは、お子さんが社会のルールやマナーを学ぶことです。

家庭や学校での生活で起こる困りごとに対して、どのように対応するかを学びます。

学校や専門の療育(※)機関で学んだり、本を読んだりして身につけます。

2:ペアレントトレーニング

ペアレントトレーニングとは、保護者の方がADHDに関して正しい知識を持ち、行動を変えることです。

具体的な例としては、以下のようなことがあげられます。

  • 子どものよいところや、よかった言動をほめる
  • 注意や指示をするときは、穏やかな声で分かりやすく伝える

ペアレントトレーニングは、病院や市区町村の保健センター、専門の療育機関などで受けられます。

ペアレントトレーニングに関する本も数多く発売されているので、本で学ぶのもよいでしょう。

【※療育とは】

治療と教育、2つの意味を併せ持った概念とされており、障害を持ちながら成長するお子さんをさまざまな側面から支援する取り組みを意味する。

3:環境を工夫する

気が散らない、集中できる環境を作ることも大切です。

  • 勉強机の前におもちゃやマンガ本などを置かない
  • 勉強時間を10分や15分など短く区切る

例としては、このような方法があげられます。

4:薬物療法を受ける

カウンセリングや環境の工夫を行ってもなお、不注意や衝動性などの症状が軽減されない場合には、薬物療法を受けるという選択肢もあります。

ADHDの治療に使われる薬は、主に以下の4つです。

  • コンサータ
  • ストラテラ
  • インチュニブ
  • ビバンセ

薬物療法を行うためには、お子さんが納得して薬を内服できるように話し合うことが大切です。

お子さんとの話し合いと並行して、医師ともよく相談しましょう。

薬の内服が始まったら、どのような効果が得られているか、副作用が出ていないかなどを観察・記録することも必要です。

なお、薬物療法はあくまでも対処法の1つであることも知っておきましょう。

カウンセリングや各種トレーニング、環境の工夫と併用することが大切です。

5:福祉サービスを利用する

各種福祉サービスを利用して相談や支援を受けることも、対処法の1つです。

主な福祉サービスを以下に示しました。

  • 児童発達支援事業所
  • 放課後等デイサービス
  • 保育所等訪問支援
  • 発達障害者支援センター

それぞれ説明していきます。

1:児童発達支援事業所

児童発達支援事業所は、児童福祉法第6条第2項第2号に基づいた支援施設です。

対象は、発達障害を含めた障害のある、小学校入学前のお子さんです。

施設に通うことで、日常生活動作のトレーニングや、集団生活をスムーズに行うためのサポートを受けられます。

お子さんだけではなく、保護者の方への支援も行います。

2:放課後等デイサービス

放課後等デイサービスも、児童福祉法第6条第2項第2号に基づいた支援施設であり、対象は6歳以上18歳以下のお子さんです。

放課後や休校日に施設に通い、体操や創作活動などのプログラムを通じて、日常生活に必要な訓練や自立した生活のための支援を受けられます。

児童発達支援事業所と同様、お子さんだけではなく、保護者の方への支援も行います。

3:保育所等訪問支援

保育所等訪問支援も、児童福祉法第6条第2項第2号に基づいた支援です。

保育所や認定こども園、幼稚園、小学校などに専門の支援員が訪問して、お子さん自身や関係者に対する支援を行います。

訪問支援の様子は、保護者の方へていねいに報告する必要があります。

保育所等訪問支援は、保護者の方の申請により行われるからです。

4:発達障害者支援センター

発達障害者支援センターは、ADHDをはじめとする発達障害のあるお子さんや大人、保護者の方など支援する専門機関です。

日常生活に関する困りごとや、発達に関する相談や支援を受けられます。

就労に関する支援も役割の1つです。

まとめ:ADHDの忘れ物対策を知り、困りごとを軽くしていこう

ADHDの忘れ物対策は、主に以下の3つです。

  • 必要なものを書き出してチェックリストを作る
  • 忘れ物防止のアプリを使う
  • 普段から物の置き場所を決めておく

ADHDの人が忘れ物をする原因としては、以下に示したADHDの特性が関係しています。

  • 不注意
  • 多動性
  • 衝動性

もしお子さんがADHDかもしれないと思ったときには、セルフチェックを行ったうえで、医療機関を受診してみましょう。

お子さんが忘れ物をしたときにしてはいけないことは、責めたり、罰を与えたりすることです。

医療機関を受診した結果、お子さんがADHDと診断された場合の対処法は、以下の5つです。

  • カウンセリングを受ける
  • 各種トレーニングを受ける
  • 環境を工夫する
  • 薬物療法を受ける
  • 福祉サービスを利用する

忘れ物対策を含めて、ADHDについて深く理解して、お子さんや保護者の方の困りごとを軽くしていきましょう。

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