あなたは、
- ケアマネジャーの選び方を知りたい
- 良いケアマネジャーに出会いたい
- 良いケアマネジャーとはどのような人か知りたい
とお考えではありませんか?
ケアマネジャーは、家族を介護するときの大切なパートナーです。
大切なパートナーになるので、良い人に出会いたいですよね。
結論からいうと、ケアマネジャーの選び方のポイントは、以下の9つです。
- 介護に関する知識が豊富である
- ケアマネジャーとしての勤務経験が豊富である
- 本人・家族が納得できるケアプランを作成してくれる
- 親身な対応であり説明も丁寧である
- 緊急時にすぐに連絡が取れて素早く対応してくれる
- 守秘義務をきちんと守れる
- 経歴や資格が本人の状況に合っている
- 本人と同じ市区町村に住んでいる
- 信頼できる居宅介護支援事業所に所属している
この記事を読めば、ケアマネジャーの選び方や探し方が分かり、上手に付き合えるでしょう。加えて、もし、ケアマネジャーが合わないときにどう対処すると良いのかも分かります。
この記事では、
1章で良いケアマネジャーの選び方9つのポイント
2章でケアマネジャーの探し方は主に3つある
3章でケアマネジャーと上手に付き合う4つのコツ
4章でケアマネジャーが合わないときの3つの対処法
5章でケアマネジャーの主な5つの役割
について、詳しく解説します。
この記事で、あなたも良いケアマネジャーに出会うために行動してみましょう。
1章:良いケアマネジャーの選び方9つのポイント
結論からいうと、以下に示す9つのポイントをおさえてケアマネジャーを選ぶと良い人に出会えます。
- 介護に関する知識が豊富である
- ケアマネジャーとしての勤務経験が豊富である
- 本人・家族が納得できるケアプランを作成してくれる
- 親身な対応であり説明も丁寧である
- 緊急時にすぐに連絡が取れて素早く対応してくれる
- 守秘義務をきちんと守れる
- 経歴や資格が本人の状況に合っている
- 本人と同じ市区町村に住んでいる
- 信頼できる居宅介護支援事業所に所属している
それぞれ説明します。
介護に関する知識が豊富である
介護に関する知識が豊富であることは、ケアマネジャーを選ぶときの大切なポイントです。
介護に関する知識には、
- 介護保険サービスに関する知識
- 介護保険サービス以外に関する知識
の2種類があります。
介護保険サービスに関する知識
介護保険サービスに関する知識が豊富なケアマネジャーは、本人・家族にとって頼りになる存在です。
家族を介護するにあたっては、介護保険サービスの利用が大前提になるからです。
介護保険サービスは、
- 訪問介護
- 訪問看護
- 訪問入浴
- 通所介護
- 通所リハビリ
- 短期入所
- 福祉用具貸与
- 福祉用具購入
など、さまざまな種類があります。
知識が豊富であるかどうかは、実際に質問すると分かります。
本人が住んでいる市区町村にはどのような介護保険サービスがあるか、どこにサービス事業所があるかなどを質問してみましょう。
介護保険以外のサービスに関する知識
介護保険以外のサービスに関する知識が豊富であることも、大きなポイントです。
介護保険以外のサービスとしては、主に以下のようなものがあります。
- 配食サービス
- 緊急通報システム
- おむつ購入費補助サービス
- 訪問理美容サービス
介護保険以外のサービスは、市区町村によって内容が異なりますが、介護保険サービスと同様に、介護を助けます。
このようなサービスや、各種ボランティア活動などの知識が豊富であることも、大切なポイントです。
どのようなサービスがあるのか、問い合わせ先はどこなのか、具体的に質問してみましょう。
1-2:ケアマネジャーとしての勤務経験が豊富である
ケアマネジャーとしての勤務経験が豊富であることもポイントです。
勤務経験が豊富な人は、多くの人に関わってきたため、知識以外に人脈も豊富です。
ケアマネジャー自身では対応できない問題が発生したときに、どの機関に相談すると良いかも把握しています。
そのため本人・家族も安心して相談できるでしょう。
1-3:本人・家族が納得できるケアプランを作成してくれる
本人や家族が納得できるケアプランを作成してくれる人も、良いケアマネジャーといえます。
ケアプラン(介護サービス計画書)とは、文字通り介護サービスを利用するための計画書です。
ケアプランは、
- 本人や家族の状況
- 介護に関する課題
- 今後の希望
などを本人や家族から詳しく聴き取りしたうえで作られます。
ケアマネジャーが一方的に作ったケアプランではなく、本人や家族の思いが反映されて、納得できるケアプランを作成してくれる人がオススメです。
1-4:親身な対応であり説明も丁寧である
親身になって対応してくれて、説明が丁寧であることも、ケアマネジャーを選ぶときの大切なポイントです。
家族の介護をしていると、疑問や不安も数多く出てきます。
不安な気持ちを親身に聞いてくれたり、疑問点について丁寧に分かりやすく説明してくれたりする人は、介護者にとって安心できる存在です。
1-5:緊急時にすぐに連絡が取れて素早く対応してくれる
緊急時にすぐに連絡が取れて、素早く対応してくれるかどうかも、ポイントのひとつです。
介護をしていると、本人および家族の体調不良、家族の急な不在といった緊急事態も少なくありません。
たとえば、「遠くに住んでいる親戚に不幸があり、家族が葬儀に行く必要がある」といった状況も緊急事態です。
本人が家に1人でいられない場合、短期入所(一時的に施設に入所するサービス)を利用する必要があります。
このようなときにケアマネジャーと連絡が取れないと、短期入所が利用できず、本人も家族も困ってしまいます。
すぐに連絡が取れて、素早く対応してくれるケアマネジャーであれば安心です。
1-6:守秘義務をきちんと守れる
守秘義務をきちんと守れることも、良いケアマネジャー選びで大切なポイントになります。
守秘義務とは、簡単にいうと「仕事をするうえで知った秘密を守る義務」です。
もしケアマネジャーが、本人や家族の情報を他の人に話してしまうと、その相手がまた別の人に話し、思わぬトラブルに発展する可能性もあります。
トラブルを防ぐためにも、守秘義務を守れるケアマネジャーを選びましょう。
1-7:経歴や資格が本人の状況に合っている
ケアマネジャーの経歴や、もともと持っていた資格が、要介護者本人の状況に合っているかも確認しましょう。
ケアマネジャーになれるのは、
- 医師
- 看護師
- 保健師
- 介護福祉士
- 社会福祉士
など、医療介護福祉関係の資格を持ち、5年以上の実務経験を積んだ人です。
ケアマネジャーになるための基本的な流れを図で示しました。
本人に持病があり、医療面でのサポートを多く必要とする場合は、看護師や保健師といった医療系の資格を持つ人が適しています。
病気の状態が安定しており、医療面より介護面のサポートを手厚くする必要がある人は、介護福祉士の資格を持つ人が良いでしょう。
このように、本人の状況に合った資格や経歴を持った人を選ぶことが必要です。
1-8:本人と同じ市区町村に住んでいる
要介護者本人と同じ市区町村に住んでいることも大切なポイントです。
介護保険制度やサービス内容は、基本的に全国一律ですが、介護保険以外のサービスは、お住まいの市区町村によって異なります。
本人と同じ市区町村に住んでいと、独自のサービス内容も理解しているため、相談しやすいでしょう。
また、同じ市区町村に住んでいる人の方が、緊急時に早く対応できます。
そのため、ケアマネジャーを選ぶときは、本人と同じ市区町村に住んでいるかどうかも、必ず確認してください。
1-9:信頼できる居宅介護支援事業所 に所属している
ケアマネジャーが所属している事業所(居宅介護支援事業所)が信頼できるかどうかもポイントです。
信頼できるかどうかをチェックするポイントとしては、
- ケアマネジャー同士の連携が整っている
- 特定事業所加算を受けている
- 苦情に対する相談体制が整っている
などがあげられます。
ケアマネジャー同士の連携が整っていると、担当者が不在のときも他のケアマネジャーが的確にサポートできます。
特定事業所加算とは、
- 24時間の連絡体制を整っている
- 常勤のケアマネジャーが3名以上配置されている
といった、さまざまな条件を満たした事業所に与えられる加算です。
加算を受けている居宅介護支援事業所は、より手厚い支援が可能な事業所といえるでしょう。
苦情に対する相談体制が整っている事業所であれば、ケアマネジャーへの苦情をきちんと聞いてくれて、必要に応じてケアマネジャー変更といった対応をしてくれます。
ケアマネジャー個人だけではなく、事業所全体が信頼できるかも大切なポイントです。
2章:ケアマネジャーの探し方は主に3つ
ケアマネジャーは、要介護認定を受けた時点で自動的に決まるわけではなく、自分たちで探す必要があります。
そこでこの章では、ケアマネジャーの探し方について解説します。
ケアマネジャーの探し方は、主に以下の3つです。
- 地域包括支援センターに相談する
- かかりつけ医に相談する
- 口コミを参考にする
それぞれ説明します。
2-1:地域包括支援センターに相談する
ひとつ目の探し方は、地域包括支援センターに相談することです。
地域包括支援センターは、地域に住む人の保健・医療・福祉に関する支援を行う機関で、介護に関する相談も担います。
地域包括支援センターには、その地域にある居宅介護支援事業所のリストがあるので、本人・家族の希望を伝えながら、相談してみましょう。
2-2:かかりつけ医に相談する
本人のかかりつけ医に相談することも、ケアマネジャーを探す方法のひとつです。
ケアマネジャーは、医師や看護師といった医療関係者と連携を取りながら要介護者を支援しているため、多くの医師は、地域のケアマネジャーを把握しています。
かかりつけ医療機関に居宅介護支援事業所が併設されていたら、その事業所のケアマネジャーに依頼するのも良いでしょう。
2-3:口コミを参考にする
口コミを参考にするのもひとつの方法です。
本人・家族の知人で、介護保険サービスを受けている人がいる場合、担当のケアマネジャーについてたずねてみると良いでしょう。
ケアマネジャーや、居宅介護支援事業所について教えてくれる可能性もあります。
その人から良い口コミを聞けた場合は、事業所に問い合わせてみるのもオススメです。
3章:ケアマネジャーと上手に付き合う4つのコツ
ケアマネジャーが決まったら、スムーズに介護をするためにも上手に付き合っていきたいですね。
この章では、ケアマネジャーと上手に付き合うコツを紹介します。
ケアマネジャーと上手に付き合うコツは、以下の4つです。
- こまめに連絡を取る
- 本人・家族の状況を正確に伝える
- 分からないことはためらわずに質問する
- 感謝の気持ちを伝える
それぞれ説明します。
3-1:こまめに連絡を取る
こまめな連絡は、ケアマネジャーと上手に付き合うために大切なポイントです。
ケアマネジャーからの連絡を待つだけではなく、疑問や不安、希望が出てきたら、自分たちからも連絡してみましょう。
とくに家族が遠方に住んでいる場合は、こまめに電話をして、本人の状況を知っておくことが大切です。
3-2:本人・家族の状況を正確に伝える
本人や家族の状況は正確に伝えましょう。
ケアマネジャーは、本人や家族の状況にもとづいてケアプランを作り、介護支援を行います。
もし現在の状況とケアプランが合わないと、介護に支障をきたす恐れがあります。
ケアマネジャーが適切に支援を行うためにも、状況に変化があった場合は、隠さず正確に伝えましょう。
3-3:分からないことはためらわずに質問する
ケアプランや介護サービスについてなど、分からないことはためらわずに質問してください。
介護中は、さまざまな疑問が出てきます。
疑問点をそのままにしておくと、介護が行き詰まる可能性もあるでしょう。
介護をスムーズにすすめるためにも、ためらわずに質問しましょう。
3-4:感謝の気持ちを伝える
感謝の気持ちを伝えることも、ケアマネジャーと上手に付き合うための重要なポイントです。
ケアマネジャーは、介護に関する相談を受けたり、ときには家族の悩みに答えたりします。
また、突然のサービス変更をお願いする場合もあるでしょう。
ケアマネジャーは、さまざまな役割を担っているうえ、多くの利用者に対応しているため、つねに忙しい状況です。
ケアマネジャーの状況を知り、感謝の気持ちを伝えることは、ケアマネジャーの励みになります。
良い関係を築くためにも、感謝の気持ちを伝えましょう。
4章:ケアマネジャーが合わないときの対処法は主に3つ
さまざまな選び方を参考にケアマネジャーを依頼しても、途中で「このケアマネジャーとは合わない」と感じる場合もあるでしょう。
その場合の対処法は主に以下の3つです。
- ケアマネジャーが所属する居宅介護支援事業所に相談する
- 別の居宅介護支援事業所に相談する
- 地域包括支援センターや市区町村役場に相談する
それぞれ説明します。
4-1:ケアマネジャーが所属する居宅介護支援事業所に相談する
まずは、ケアマネジャーが所属している居宅介護支援事業所に相談してみましょう。
ほとんどの事業所にはケアマネジャーが複数在籍しています。
担当しているケアマネジャーと合わないことや、その理由を説明して、別のケアマネジャーに変更してもらうと良いでしょう。
4-2:別の居宅介護支援事業所に相談する
同じ事業所にいる別のケアマネジャーに変更を依頼することに気が引けたり、事業所そのものが合わないと感じたりした場合は、別の居宅介護支援事業所に相談してみましょう。
居宅介護支援事業所を変更しても、今までどおり介護サービスは利用できます。
4-3:地域包括支援センターや市区町村役場に相談する
地域包括支援センターや市区町村役場の介護保険担当課に相談するのも有効な方法です。
ケアマネジャーや居宅介護支援事業所に不満があったり、新しい事業所の選び方が分からなかったりするときに、相談してみてください。
5章:ケアマネジャーの役割は主に5つ
ケアマネジャーは、介護に関する相談にのるほかにも、さまざまな役割を担っています。
ケアマネジャーの主な役割は、以下のとおりです。
- ケアプランの作成
- 介護保険サービス利用に関する提案
- サービス事業所や行政機関との相談・調整
- 給付管理
- 施設入所に関する相談・調整
それぞれ説明します。
5-1:ケアプランの作成
ケアマネジャーは、要介護認定を受けた人の介護サービス計画(ケアプラン)の作成を行います。
ケアプランに記載されるのは、以下のようなものです。
- 本人の心身の状況
- 家族の状況
- 必要な介護サービス
- 介護サービス利用に関する本人・家族の意向
ケアプランは半年や1年ごと、もしくは要介護者の状況が変わったときなどに見直しが行われます。
5-2:介護保険サービス利用に関する提案
ケアマネジャーは、ケアプランをもとに介護保険サービス利用に関する提案を行います。
提案するだけではなく、サービス内容や利用料についても説明してくれます。
5-3:サービス事業所や行政機関との相談・調整
介護サービスの利用が始まってからは、本人・家族とサービス事業所との相談および調整を担います。
ケアマネジャーは、要介護認定を受けているサービス利用者宅に月1回以上の家庭訪問が義務付けられています。
5-4:給付管理
給付管理とは、介護保険サービス利用料に関する業務です。
ケアプランにそって介護保険サービスが始まったら、利用者は毎月1~3割の利用料を支払います。
残りの9割は、「国民保険団体連合会(国保連)」という機関から各サービス事業所に支払われます。
なお、ケアマネジャーのサービス利用料は、国保連から全額給付されているので、利用者の自己負担はありません。
5-5施設入所に関する相談・調整
在宅での介護が難しくなり、施設入所を考え始めたときの相談先もケアマネジャーです。
本人や家族の状況に合った適切な施設を選ぶための情報提供を行います。
入所を希望する施設に問い合わせたり、施設入所の申請を代行したりする場合もあります。
まとめ:良いケアマネジャーの選び方を知り、上手に付き合っていこう
良いケアマネジャーの選び方のポイントは、以下の9つです。
- 介護に関する知識が豊富である
- ケアマネジャーとしての勤務経験が豊富である
- 本人・家族が納得できるケアプランを作成してくれる
- 親身な対応であり説明も丁寧である
- 緊急時にすぐに連絡が取れて素早く対応してくれる
- 守秘義務をきちんと守れる
- 経歴や資格が本人の状況に合っている
- 本人と同じ市区町村に住んでいる
- 信頼できる居宅介護支援事業所に所属している
このポイントを理解して、ケアマネジャーを選ぶと、介護に関する相談もスムーズに行えて、介護に関する精神的な負担が減らせます。
今後、家族の介護が必要になった場合、9つのポイントを理解したうえで、以下の方法でケアマネジャーを探しましょう。
- 地域包括支援センターに相談する
- かかりつけ医に相談する
- 口コミを参考にする
ケアマネジャーとの関わりが始まったら、以下の4つを踏まえて上手につです。
- こまめに連絡を取る
- 本人・家族の状況を正確に伝える
- 分からないことはためらわずに質問する
- 感謝の気持ちを伝える
良いケアマネジャーを探して、上手に付き合いながら介護をすすめていきましょう。
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